みんと

地上最大の脱出作戦のみんとのレビュー・感想・評価

地上最大の脱出作戦(1966年製作の映画)
4.2
なにこれ~?!めちゃくちゃ面白かった!

コメディなんて思わずに何気に観てたら冒頭の戦場シーンなんてガチの戦争映画。コレは重い映画に違いない!と思ったところからの物凄い落差。なに?なに?何だか様子がおかしい…ブラックにも程がある戦争コメディだった。ただ、戦争の意味を、いや無意味さを痛烈に感じる紛れもなく反戦映画でもある。

突飛な発想でテンポもセンスも抜群じゃないかな?くだらなさも、キャラの抜け感も絶妙だし、何気に良く練られてるし観てて楽しいし飽きない。シリアスに複雑にしっかり考えるより、むしろシンプルに平和に直結してると思う。

『大脱走』のオマージュ感とかノリノリのテーマ曲とか、やっぱり楽しくなっちゃうし、次の一手、その次の一手とワクワクが留まらない。
なんと言っても女装シーンなんて最高!もはやツッコミ入れる冷静さも吹っ飛んじゃうくらいゲラゲラ笑いながらのめり込んで観てた。

但し、ふと我に返るとちゃんと戦争の裏側を想像するし、こう言った本来陽気な平和主義の人達を有無を言わせず戦場へと導き、意思に反した殺戮に加担させる訳だし。指導者、管理職辺りの感覚と現場の人達との溝と言った意味では一般企業とも重なる構図じゃないかな?

通して笑いの質はガッツリ アメリカンなんだけど、今作のキモでもある、敵味方無く乱舞するお祭りシーンなんかはヨーロッパ映画の趣すら。

ともあれ戦争なんて馬鹿げてる、負のエネルギー使うより飲んで騒いで楽しんで、みんなで仲良く暮らす方が大切!
みんと

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