みんと

逃げ去る恋のみんとのレビュー・感想・評価

逃げ去る恋(1978年製作の映画)
4.0
遂に、ドワネルシリーズ最終作。

順番に観たせいか、感慨深さが半端なかった。20年に渡るアントワーヌの、いやジャン=ピエール・レオの成長を間近で見てきたかようで…

前4作が綺麗に伏線として回収されて、もっと言えば『大人は判ってくれない』での母の秘密も明かされ、文字通り完結編にして総集編だった。

過去作からの回想場面の挿入が見事。
『大人は~』のラストカットからはとても想像出来ないコメディ展開も見事。
アントワーヌを取り巻く女性たち(アントワーヌ・ドワネル・クラブの会員 笑)の描き方には愛を感じる。

新恋人サビーヌとの未来には、やっぱり心配が残るけれど…

コレットとサビーヌ兄のバルネリアス書店のシークエンスがお気に入り。
ブラインドが上がるシーンがお洒落過ぎる、下げるシーンもお茶目過ぎる。

監督のセンスと優しさすら感じ、愛おしくなるようなシリーズだった。
みんと

みんと