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世界大戦争のumihayatoのレビュー・感想・評価

世界大戦争(1961年製作の映画)
5.0
円谷英二の素晴らしい特撮と、主役陣の完璧な演技で染み入る、反戦・反核映画。

さて、大国同士が水面下でバチバチし
演習で牽制みたり
訪問で牽制してみたり
隣の国に攻め入ってみたり
核をチラつかせたり欲しがったり
マジで辞めれ馬鹿かと思う昨今ですが。
今作ではその牽制し合いの結果、全世界核戦争となるわけです。

戦後たった十数年の中で、米ソ対立による核戦争の危機への各国司令部や日本政府の描写と、フランキー堺家族ら市井の人達の何気ない日常の描写のチグハグさは
「庶民がいくら訴えても無くならない戦争」への怒りと悲しみそのもの。

しかしどんなに庶民がどうしようも出来ない様な事でも「戦争は絶対に嫌なんですけど」と皆で言い続ける事が大事だと
最後の笠智衆の「もっと早く人間みんなが声を揃えて、戦争は嫌だ戦争は辞めようと言えば良かったんだ」という台詞で改めて思います。
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