佐藤克巳

世界大戦争の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

世界大戦争(1961年製作の映画)
5.0
翌年キューバ危機で世界核戦争寸前までいった事実から、近未来ポリティカル映画として成功している他、本多猪四郎監督、円谷英二特撮監督コンビは、懐かしい東京の下町人情や風俗描写を淡々と描き乍ら、米ソ対立が過熱し核ミサイルによる戦闘体制が進行していく展開を見事に演出した傑作である。フランキー堺と乙羽信子夫妻とその家族の生活設計がしっかりした円満風景には心から感動したし、宝田明と星由里子のフレッシュなラブロマンスも素晴らしい。また核ミサイル基地の周到なミニチュアや美術も、当時の世界水準を超えている。
佐藤克巳

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