このレビューはネタバレを含みます
若かりしヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールのダブル主演で、描かれたのは二人の愛の物語。凄い。こんな作品があったなんて。
同性愛に対する理解が全く無い時代に生きる二人なので、見ていて本当に切なくて、密かに相手を想い合い、やっと会える時は私まで嬉しくなった。
とはいえ、同性愛ということだけじゃなく、生きること、生きていくということについて改めて考える、あなたにとって大事なものは何ですか?と訴えてくるような作品だった。
大事なもの(人)は○○です、でもそれは胸に閉まって、上辺ではこうやって生きていくしか無いのです。というのは、実は少なからず誰しもに当てはまることなのかもしれない。
ジャック(ジェイク・ギレンホール)の思い描いた「二人で小さな牧場をやりたい」という夢は、けして叶わぬ夢ではなかった。イニス(ヒース・レジャー)が、うん!やろう、もう他人の目とか関係ねーや、俺の人生、あいつらゲイじゃねーの?とか言われても無視無視!二人でゆるりと乳牛育てて平和に暮らそーぜ!…と、一歩踏み出して勇気を持てたら叶っていた平穏な日々だっただけに、もどかしさもひとしおだった。
イニスはジャックに対し直接的には割と素っ気なくて、じゃまた、て別れたあとに本当は離れたくなくて泣き崩れてしまったり素直じゃない態度が見受けられ、それは映画として観ている側からすればちょっとした萌えポイントだったりもしたけど、現実にはそういう素直じゃない行動をとっていると痛い目みて後悔しても遅いよ?ということが、哀しくも作中にも訪れてしまうから、もう恋愛でかっこつけるのはやめましょうと世界の中心で叫びたい私でした。
思い出のブロークバック・マウンテンの絵葉書が美しくて愛おしくて泣けた。遺灰はブロークバック・マウンテンに撒きたかったなぁ、、、涙
ちなみに、今作でもアン・ハサウェイとジェイク・ギレンホールが共演、しかも夫婦役だったことに胸熱感ありました。