夕

戦場にかける橋の夕のネタバレレビュー・内容・結末

戦場にかける橋(1957年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

やっぱたまに見るこういった大スペクタクル映画は良いものですね
口笛吹きながら行進する兵隊たちが印象的、旧日本帝国軍の人たちの英語がちゃんと日本人英語で良かった
あとは後半出てくる運び人の女性たちがものすごい魅力的やったな
シアーズが収容所から脱走に至るタイミングがあっけないのもあって前半の方は斎藤大佐とニコルソン大佐の抱く主義思想の違い、橋をかけるという行為が持つ意味を考えてみたりなどスクリーン上の動きとは別の形而上的なところに考えを走らせたりしてたけど,ウォーデン率いる特殊任務部隊に視点が移ってからは緊張感がぐんと増してラストシーンまで釘付けやった
実際の彼らの行軍自体にももちろんハラハラさせられたんやけど、やっぱり彼らが壊しにいく″橋″がただの橋じゃないことをわかっているからこその緊張感やったと思う
いろんな主要キャラたちがそれぞれ異なった思想や戦争観をもってたけど、多分アメリカ人のシアーズを除きその場の軍人全員に共通してたのは、軍人として国やその文明、そして自らへの誇りのためならば命は擲たれるべきという観念である
逆に女好きでなんとしても生き延びよと説くシアーズは映画を通して常に異分子に見える
でも最後は収容所の主要メンバーは民間出の医者以外全員が死ぬ、橋も落とされる
ニコルソン大佐の間際のセリフは28年軍人で居続けた彼の結末を飾るにはあまりにも馬鹿馬鹿しく、主義思想に耽溺することがいかに人を間違った方向に連れていきうるかと言う教訓にも聞こえる
夕