とやさわかのい

遠い空の向こうにのとやさわかのいのレビュー・感想・評価

遠い空の向こうに(1999年製作の映画)
4.0
心温まる作品
男をアツくさせる要素が詰まっている。
1人で、恋人と、家族と観てもよしでは?

やはり事実に基づくという脚注は鑑賞前に「おっ!」とさせるし、それに足る内容。

ざっくり言うとソ連のスプートニクの打ち上げをきっかけに、夢を志す青年のサクセスストーリー

・自分が未来を見出せない環境
・スポーツ万能で世間評価の高い兄に嫉妬
・一芸に秀でたオタクとの邂逅
この要素が自分としては共感できる要因だったのでは?と思う。
未来は向こうからはやってこない、いつでも自分が引き寄せなければ近づいてこないもの。そう感じさせられる。

教育とは?友情とは?家族愛とは?
多くのことをこの映画は問うている。

個人的にはホーマーが炭鉱で働くことを決意した時に、エレベーターを下りながら遠い空を眺めるシーンがベスト。
自分たちで作り、打ち上げ、失敗が沢山詰まったからこそ成功もあったあの空。
それが忘れられないから、もう一度立ち上がろうと決意できたのでは?

邦題のことがとやかく言われているけど、まんまと引っかかっている自分がいるので『遠い空の向こうに』という「その先に何があるの?」と夢想させるタイトルは、それはそれで成功なのではと感じた。
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