山岡

リープ・イヤー うるう年のプロポーズの山岡のレビュー・感想・評価

3.0
エイミー・アダムス主演のロマンティック・コメディ。

主人公アンナは交際して4年が経つも未だ結婚の話が出ない彼氏に業を煮やし、閏年の4年に一度、女性から男性にプロポーズする風習があるアイルランド、ダブリンでのプロポーズを画策する。しかし悪天候のため、ダブリンには到達できず、アイルランドの片田舎の港町に着いてしまう。そこで出会ったバーの店主デクランにダブリンまで送ってもらうことになるのだが、彼は(ロマンティックコメディのクリシェどおり)イケメンだが粗暴な性格で第一印象は最悪。そんな彼とダブリンまで旅をする中で様々なトラブルに見舞われつつも、少しずつ恋愛感情を抱いていく…という感じの話し。

まず、コメディとしての評価だが、エイミー・アダムスが泥だらけになったり、お色気シーンがあったりと、いかにもコメディ的な見せ場が多数用意されているものの、少しも笑えない。ネタが古臭いのはもちろんだが、エイミー・アダムスはどうも堅物っぽい感じが抜けなくてコメディ慣れしておらず、彼女が何をしても笑えないのだ。かと言ってサイドにコメディリリーフが付いてるわけでもなく…コメディとしてはイマイチな作品といえるだろう。

ではラブストーリーとしてはどうか?大嫌いな相手と旅を通して恋愛感情を育んでいくというストーリー展開は『或る夜の出来事』以来の伝統的なジャンルの型なので飲み込みやすいが、本作ならではのフレッシュな表現や主役2人の化学反応が特に感じられず、感心できるポイントもなかった。せっかく「閏年にアイルランドで女から告白する!」という謎設定があったのに、あまりその設定が活かされていないような…(そもそも何故彼氏がちょうど閏日にアイルランドに出張に行くことになったのか?よく分からない)。

アイルランドの美しい景色とお決まりのストーリーをぼんやり楽しむ作品…と割り切って見る分には問題ないが、特におすすめできる内容では無い。

最後に小ネタを一つ。途中、主人公2人が結婚披露パーティをめちゃくちゃにするパート、あそこで花嫁を演じてるのは『ザ・ボーイズ』のクイーンメイヴです(彼女はアイルランド出身らしい)!!
山岡

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