アキ・カウリスマキ監督長編2作目となるモノクロ作品。
スタイリッシュにしてユーモラス!
カウリスマキらしさとカッコ良さが入り交じった原点を感じる作品だった。
以前観た『愛しのタチアナ』では、ジャームッシュ味を、今作ではタランティーノ、いや『レザボア・ドッグス』風味すら漂ってる(勿論、雰囲気じゃなくショット)。
でも、やっぱり、ちゃんとゆるい。笑
カラマリ・ユニオン(イカ墨同盟)の15人の男たち。名前はみんなフランク。
彼らは貧困と絶望のこの街を捨て理想郷(エイラ)を目指して旅立つのだった……。
妙な間、独特の可笑しみは勿論、貧困、敗者、港、船、タバコ、サングラス、カッコイイ音楽、唐突な演奏、そして顔ぶれ…
更には、うっかり、ぼんやり、ひとりずつ仲間が死んじゃったり…
カウリスマキしてるなぁ。
そもそもみんな名前が同じって?!しかもそれでちゃんと意思疎通出来てるって?!
流石に「フランク!」の呼びかけにみんなが一斉に振り向くシーンは、そりゃそうなるよね~笑
息を飲むほどカッコ良いショットを、決してシリアス路線に持ってかない、抜けの美学が監督らしく貫かれてる。
ツンとしたカッコつけじゃない、そもそもカッコつけきれないところが鼻につかなくて好感に繋がる。
あと、監督のカメオは見逃さなかった。
と言うかめちゃくちゃ若い!