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男たちの挽歌のJOURNEYのレビュー・感想・評価

男たちの挽歌(1986年製作の映画)
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 『香港ノワール』 というジャンルを確立し、公開時には大ヒットとなり、歴代興行収入記録を塗り替え、香港映画界のみならず世界中を見ても最も重要な作品、しかし当時のオイラは、この作品を完全にスルーしてしまってた。

 中学生の頃から毎月欠かさず愛読していた映画雑誌 『スクリーン』 の年一付録で “WHO’S WHOスター&監督大名鑑” という物があり、オイラはそれを毎年楽しみに知識を増やしていた、そんな時、女優編でエミリー・チュウという女優さんのページで手が止まる、“なんて可愛いんや!” すかさず過去出演作品をチェック、“ふむふむ、『男たちの挽歌』 ってなんじゃ?” てな具合で巡り会う。

 それから数か月後TV放映がある事を新聞で見つけ、当日放送時間前にTVの前におっちんし準備万端、始まるやいなや前のめりになり、エミリー・チュウなんかどうでもいい自分に気づき、オカンの “ご飯できたでぇ~” “はよ風呂入ってやぁ~” の声も遠く、全編に怒涛の鳥肌ポイントを散りばめ、いまだかつて観た事のないモダンでスタイリッシュなスローモーション銃撃アクションにどっぷりハマってた。

 兎に角男たちの友情と我慢が熱い、熱すぎる、そしてカッコいい、映画史に残るであろうラストシーン、マークの “恥じて生きるより、熱く死ね!” を地で行く死に様がシビれる、泣ける。

 これまで香港映画と言えばカンフー映画しか無いと思われていたが、このめまいを誘うほどの銃撃アクションは、後のハリウッドを含め世界中のアクション映画の歴史を決定的に変えたと言っても過言ではない。

 この 『男たちの挽歌』 を観ないでどうする!、すべての映画フリークが観なければいけない必須科目なのだ、勿論のこと、オイラの嫁さんにも観せている、オイラはもう台詞を覚えるほど、何十回と観ているが、初めて観た時のままいつまでも色褪せる事がないのだ。
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