8Niagara8

流れるの8Niagara8のレビュー・感想・評価

流れる(1956年製作の映画)
4.3
狭い家屋一つで殆ど完結するわけであるが、そこの狭さが劇的に拡がりを見せることのない現実を表しているようにも。
それを映すショットは奥行きがあり見事。

大きな展開こそなけれど、女たちのバイタリティ溢れる会話劇に惹き込まれる。
華やかさの欠片もないテーマではあるけれど。

田中絹代の奥ゆかしい胆力というか風格たるや。言わずもがなだが。
最早面子が濃すぎて、食い合ってる感も否めないか。
栗島すみ子の存在感が強烈すぎる。逆に高峰秀子はいつもよりかは目立たない存在に。
とはいえ、なんといっても杉村春子。最後の啖呵切った台詞回し、かっこよすぎて涙が出る。
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