まっちゃん

ダンサー・イン・ザ・ダークのまっちゃんのレビュー・感想・評価

5.0
かなり昔観たのだが再び鑑賞。
クセのある作り。クセがある。でも、視聴者ウケを忘れない。
『明日に向かって撃て』並みのジャンプカット、ミュージカルトリップ、エヴァみたいな盗撮感のあるカットの連続、そして非現実感を与えるフィルターとビョークの歌声。
一見すると見辛いし視聴の邪魔なのだが、それ故にラストシーンが生きてくる。
素晴らしいと思った。
そもそもリアリズム作品なのに、作り物感満載の演出。そこにミュージカルが組み込まれるという超仕様。
やっちゃダメなことをやってしまう、ドラマトゥルギーの王道を行く。優しさが悲劇を生む悲劇の典型的な展開。
冒頭3分間の意味不明カットは、自分はラストシーン絶命するまでのセルマの視野を描いているのではないかと思う。
処刑といえばグリーンマイルとパッションだが、それを上回ると思う。
個人的には工場の歌が好き。
まっちゃん

まっちゃん