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テイク・シェルターの先生のネタバレレビュー・内容・結末

テイク・シェルター(2011年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

竜巻などのディザスター映画かと思い、後回しにしていたけど、もうすぐ配信切れだし、マイケル・シャノンとジェシカ・チャステインの夫婦役ならだれずに楽しめそうかなと見てみたら面白かった。

評価が低いのはわかる。内面的な話だし、ドラマチックな盛り上げもそんなにだし。だけど自分は終始楽しめた。

カーティスの自分は母親のように統合失調症かもしれないという不安や、それでも母親のように家族と離れたくない気持ちもわかる。家族や友人に話してもきっと理解されないから話せないというのもよくわかる。

医者にさえおねしょをしたことを素直に告げられなくて、朝起きたらベッドが濡れていたと遠回しに伝えるシーンからわかる。

最初は神からの啓示で試練を受けるヨブの話かな、とか、ノアの方舟的なものかな、と思っていたが、それに被せて統合失調症という病気の話もあって面白かった。予知か病気か。でもきっと、根本は家族とは、人とは、理解しあえるかということだ思った。

耳の聞こえないハンナというのが一つのフックで、ハンナはみんなと同じ音を聞こえない。そして、主人公カーティスも、みんなとは違うものを見てしまう。人と違っても家族であれるか。
妻サマンサは話して欲しいと言い続ける。そして打ち明けた時に理解を見せるし、家族として生きていくための行動を模索する。

実際に嵐が来た時、ドアを開けるよう頼んだのも良かった。嵐が去っていないと感じている自分を信じるか嵐を去ったという家族を信じるかで、家族を選んでドアを開ける。

そして最後に病気の治療のため家族と離れる決心もし、実際に嵐がやってくる。
これは本当の嵐なのか?というのではなく、家族が一つとなり、同じものを見ているという結果なんだと思った。危機に対してみんなが共有できた。そういった終わり方。
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