ShinMakita

華麗なる一族のShinMakitaのレビュー・感想・評価

華麗なる一族(1974年製作の映画)
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☆俺基準スコア:2.7
☆Filmarks基準スコア:3.7



神戸…
万俵家は関西の銀行・鉄鋼・不動産を牛耳る財閥である。当主・大介は預金額10位の「阪神銀行」オーナー頭取。長男・鉄平は「阪神特殊鋼」専務、次男・銀平は「阪神銀行」貸付2課長である。長女・一子は東京に嫁ぎ、大蔵省主計局次長・美馬の妻となっている。大介には寧子という妻がいるが、「家庭教師兼秘書」として万俵家に入り込んだ女・高須相子を公然の妾として屋敷に住まわせている。

MIT卒の鉄平は、「阪神特殊鋼」成長のため自前の溶鉱炉建設に野心を燃やしていた。その資金250億は、メインバンクの「阪神銀行」から40%を、友人・三雲が新頭取となった「大同銀行」から30%を調達するつもりでいたが、なぜか父・大介は鉄平に冷たく、融資額引き下げを通達する。大介には鉄平に対し「ある疑念」を抱いており、どうしても愛情を注げずにいたのだ。大介自身も、いま大蔵省が計画する金融再編策に頭を抱えていた。大蔵大臣と美馬から得た情報で、合併で優位に立つには預金額9位以上にアップしなくてはならないと判ったのだ。大介は「阪神」より上にいる「大同」の吸収を画策。そのため大同銀行専務・綿貫を別融資で懐柔した。父が三雲の敵である綿貫を抱き込んだとは知らない鉄平は、やがて最大の窮地に追いやられることに……




「華麗なる一族」


頑迷な父と純情な子の確執、そして一族を操る悪女…濃いキャラ大渋滞の山崎豊子・山本薩夫コンビ作。
万俵大介役は、元気いっぱいの佐分利信。妻と愛人の3P三昧というのがもう最高。
鉄平役は仲代達矢。気の毒としか言いようのない立場へ落ちる役どころです。そして高須相子は京マチ子。このメイン3名が凄いんだけど、三雲頭取役の二谷英明、綿貫専務役の西村晃がまた良いんだよなぁ。美馬役の田宮二郎もクールでカッコよかったな。

…それにしても、皮肉が効いたタイトルだよなぁ。ちっとも華麗じゃないんだもの。
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