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ローズマリーの赤ちゃんのtakakyonのレビュー・感想・評価

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)
3.8
不吉な噂が耐えないアパートに越してきた俳優のガイとローズマリー。待望の子どもを身籠るも、馴れ馴れしい隣人の要らぬ介入からローズマリーは自分のお腹の子が悪魔の子ではないかと疑い始める。ポランスキーが魅せる神経症宗教ホラー。ありきたりな悪魔崇拝の話をミステリーにする脚本力は流石と思った。


旦那が老夫婦に固執する流れが自然かつ、ラストにかけて仕事の成功のための契約とわかるミステリー要素が面白かった。

悪魔崇拝の本を信じるヒステリーな女を演じたミア・ファローの演技がすごい。身ごもって薬草を飲まされてからの痩身と暗い顔つきが呪われた子を身籠る女の雰囲気を醸し出してした。

最後までミア・ファローの妄想か、現実なのかわからない描き方も良い。疑心暗鬼になりながら夫側か妻側どちらが正しいか判断させないままラストを迎える演出も良かった。


赤ん坊が死んだあとの母乳掘削機と柱に薬を挟むシーンが不安と喪失を描いていて感情と映像の結び付け方が上手いと思った。
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