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BOY Aのデイのレビュー・感想・評価

BOY A(2007年製作の映画)
4.5
余韻ヒタヒタ
長文です🙏

……

これは映画だ!!
だから敢えて言う。

私はジャック(エリック)に寄り添ってしまって涙が出ました。

行間あけますね。












エリックは11〜12歳の頃にクラスメートの少女を殺してしまい10年間服役
そして保釈され、観察司のテリーのもと
名前を"ジャック・バリッジに変え
新たな人生をスタートさせようとしていた。

車の中から「マクドナルド…」とジャックが呟くシーンが10年間を物語っているなー。と思いました。

配送の仕事に就き同僚のクリスとも良い友人関係になり、
そして、同じ会社の事務員のミシェルに恋をする。
ジャックにとってはきっと初めての恋で初めてのセックスだったのだろうなー。

涙を流すほどミシェルに惹かれて行くジャックだったが…。

ジャック(エリック)のフラッシュバックとして
少年時代と交差して描かれる作り

エリックの父親はネグレクトだったし
母親は病気…エリックは癌と言っていたされど、もしかして精神も病んでいたのかも。

イジメっ子に暴力を振るわれても気にもとめない父親

エリックは学校で忘れ物をしたり、ボーっとしているから
先生にもあきれられるし、イジメも受ける。

そんなエリックの前に現れた身体が小さくて一見弱そうなフィリップが
イジメっ子達をボコボコにして

エリックとフィリップは仲良くなって行く。

フィリップはゲイの兄に何度も性的虐待を受けていたり
心の中に凶暴性を潜んだ少年。

学校に行かずフィリップと過ごすようになるエリックだったが
クラスメートの優等生女子から気に入らない事を言われ
フィリップがボコボコにしてしまう。
そして、その少女に対してカッターナイフでトドメを刺したのがエリック…。

フィリップは刑務所内で自殺(wikiとは異なるけど)
ずるいよね…
自殺しちゃうなんて

エリックがフィリップに出会わなかったら?
そしたら延々とイジメ(イジメと言う言葉が嫌い。暴力でしょ?)に遇い続け、
家でも居場所が無いまま一人ぼっちだったのかな…。

ジャック(エリック)は本当に(は)純粋で真面目な人で
過去の事に対して苦しみながらも、これからを生きていこうとしていた。

テリーはジャックに掛かりきりで
引きこもりの息子セブを見てはため息をつくほど。

セブは父親のテリーに"構ってちゃん"だったのね!!

ジャック(エリック)の過去がマスコミや周囲にバレてしまい、職場をクビに。
友人のクリスも愛していたミシェルとも連絡が取れず行き場を無くしてしまう。

家の外でウロウロするマスコミから逃れ
電車に乗って終点まで。

マンチェスターから…そこはブライトンの海岸なのかな?🎡

同僚のクリスと仕事中に崖から転落している自家用車から少女を助けて
その少女からの手紙が届く。
「あなたは私の天使なの」

この手紙を読んでジャックはどう感じたのだろう。

ラストは見る者に委ねる系かな?

こうやって赦さない社会がある事によって、ジャックのように行き場を失くした人が再犯してしまうのかな…。

遺族の事は余り出て来なかったから、遺族の身に心が寄り添え無かったのかもしれない。

「自分だったら、過去に殺人を犯してしまったと言う人とは距離を置く」
みたいなレビューが多かったけれど

過去に罪を犯した人間は(悪質な事件を除く)一生赦されないのか…。
本当に難しい…。

長くなりました🙏
ここまで読んでくださってありがとうございます。

……

アンドリューガーフィールドの長編デビュー作。
心の揺れ動きや苦悩の演技が上手い!!

職場の友人のクリス役はショーンエヴァンス
『フローズンタイム』に出ていたなー。
今はドラマ中心なんですね。
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