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ザ・ロイヤル・テネンバウムズのlanouvelleluneのレビュー・感想・評価

3.8
アンダーソン作品の中でも3本の指に入るほど好き。この構図とストーリーの運びに飽きる時が来る気がしない。計算し尽くされているのは分かっているけど、それでも役者の動きには多かれ少なかれナチュラルさがあって、美術としても物語としても満足した。
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画面構成とかカメラワークとか音楽とか色彩とか、いつも通り観るべきものが多数あるが、今回は新たにナレーションの良さに気づいた。説明していることには間違いないのに、それでも「時間を割いて人の動きと会話のみで表現するのが面倒くさいからナレーションベースにした」のとはまた違う感じ。画の状況をナレートするのではなく、ナレーションに沿うように画を作っているからだろうか。分かりやすくするために説明文を読み上げるのと、説明文を画で表現するのとでは、完成形は似ていても異なる。何というか、台詞としてのナレーションではなくて通常の脚本をそのまま読んでいる感じ。一体感が違う。ソダーバーグのオーシャンズシリーズでも近いものを見たような気がするが、それよりももっと一体感があると個人的には感じた。
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序盤、エセリーンがオフィスでヘンリーと話している時、本棚にマッツ・ミケルセンがいる。凝視不可避。
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