lanouvelleluneさんの映画レビュー・感想・評価

lanouvellelune

lanouvellelune

胸騒ぎ(2022年製作の映画)

3.1

“AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAGGHHHHHHHHHHHHH”
-
想像していたより面白くなかった。
弦と女声の音があれほど美しいのに、撮り方がマッチしていない。各ショットが雑
>>続きを読む

荒野の用心棒(1964年製作の映画)

3.8

"My mistake, four coffins."
-
中盤で山脈を駆け抜けるシーン、時間差で二行の動線がクロスするのが良い。
加えて最終盤の足元クローズアップよ。ヴォロンテとイーストウッドの間
>>続きを読む

続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(1966年製作の映画)

4.3

"God's not on our side 'cause he hates idiots also."
-
完璧。パーフェクト。全てのアングルチョイス、全てのパン、全てのティルト、そしてそれらが行
>>続きを読む

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

4.2

"This train'll stop at Tucumcari."
-
無駄なショットが一つもなく、無駄な音が一音もない。フレームの中に何を入れて何を入れないのか、どの距離で入れるのか、どういう動
>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

人間及び人間の集団同士の競争の成れの果てを見た。科学、政治、社会生活、全てが競争。
全体の構造に限って言えば、自分の中のノーランワークスランキングの中でかなり上位に入る。
-
人間ドラマである。戦争
>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.9

これほど制作のモチベーションが劇中で濃く表明されているカウリスマキ作品を他になかなか思いつかない。至る所でラジオをかけて ‘それ’ について知らせつつ、ゾンビ映画を楽しむ人々を写すっていうのがまた。フ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

滑り出しから耳を劈く ‘I don’t know what you heard about me’ で『あなたが現在ご覧になっているのは仏映画です』。米メジャー映画はこう(作品全体の雰囲気に合わない曲>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.7

めっちゃニッポン。思うことは色々あるが、それらを含めてニッポン。これで良い、これが良い。
一瞬でも顔にフォーカスを合わせられた役者全員が Kaiju映画☆ という面をしており、それもまた良かった。
-
>>続きを読む

200本のたばこ(1998年製作の映画)

3.1

'JFK' のキャスティングディレクターによるディレクションだということだけを頭に入れて観始めたが、結果として、まるで酔っ払ったまま最初から最後まで観たような気持ちになった。面白いは面白いけど、緩急?>>続きを読む

ステップ・アップ(2006年製作の映画)

3.4

テイタムを越える "spicy white boy" はいないとのポストをあちこちでよく見るが、特にこの作品を観た直後には自分も同意せざるを得ない。ちょうど00年代に丸刈りが流行ったのが良かった。
>>続きを読む

ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)

3.3

なんだか胸焼けがしたというのが本音。粗雑というかアンバランスというか。特にアテネでの暴動シーンは冗長に感じた。途中でディレクターやコーディネーターたちが思案したり指示を飛ばしたりする様子が浮かんできて>>続きを読む

PIGGY ピギー(2022年製作の映画)

3.1

ストーリー展開に目新しさ(少なくともありきたりではない)はあったけど、ここぞというところで詰めが甘くてのめり込めなかった。特に暗闇の描写が自分には響かない。もっとライティングとカメラムーブメントで工夫>>続きを読む

ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)

3.4

想像したより良かった。この流れはスタートの時点で考え付かなかった。理性的にも感情的にもある程度納得する。
Wrightには一生国家公務員の役を取り続けてほしい。protagonistに協力的だろうと非
>>続きを読む

ANNA/アナ(2019年製作の映画)

3.0

一番気に入ったのはミレン先生のお口とそこから紡がれる r かな。プロットは… まあ、時間軸をここまで四方八方に散らした時点で全員にウケることはない、ノーランレベルのとんでもなく強いspecificな意>>続きを読む

ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年製作の映画)

3.4

問題提起という意味で完璧な役割を果たした作品。特に、メディアを通して恐怖を植え付けるというくだりには頷いた。
-
ドキュメンタリーというより物語だと感じた(それとも米国で起こっていることが私の思う
>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.0

想像したより遥かに分かりやすい話だった。シネマトグラフィはフツーといった感じだが、アイディアは面白い。

眠りに生きる子供たち(2019年製作の映画)

-

これと内容が重なる本が一昨年出版されたと知って、映像の方をまず確認しようと鑑賞。ストレスに対する人間の身体と脳の反応って興味深い。全てが関係しているかもしれないし、何の関係もないかもしれない。相関関係>>続きを読む

アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

3.5

"There is nothing out there... just nothing."
-
笑いたいような泣きたいような。残念ながら老人になったことがないのでやるせ無さや孤独、失望に共感はできな
>>続きを読む

ザ・ストレンジャー:見知らぬ男(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

カンヌでのインタビューでエドガートンが語っていた
「物理的暴力を浴びせることだけが『暴力』ではない。暴力が潜在する状態も『暴力』のうちに入るし、時には物理的暴力よりも暴力的だ(要約)」
がこの作品をよ
>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.5

綺麗にまとまってるという印象。全体的には自分の好みではないが、要素毎の良さは分かった。光と影のコントラストと色彩、ホーキンスの眼力、童話感を残しつつ作り込まれたセット、想像の余地をある程度残す選択(見>>続きを読む

鏡の中にある如く(1961年製作の映画)

4.2

そこまで長くない尺の中に、キャラクターたちのエッセンスがギュッと詰まっていて、結局何度も戻って観返した。各々の眼がいくつもの事柄について発信していて、それだけでも結構満足させられる。
全てのカット、全
>>続きを読む

カステロ・カヴァルカンティ(2013年製作の映画)

-

7分45秒とは思えない満足感。アンダーソンが凝縮されている。普通にこのテーマとこの色彩で長編作って欲しい。

明日に向って撃て!(1969年製作の映画)

4.5

"Boy, I got vision, and the rest of the world wears bifocals."
-
ライティングとカット割のなんとまあ美しいことよ。一周回って少し怖いま
>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.6

"Have you come to seduce me or rape me?"
"I am a gentleman."
"So rape, then."
-
広角レンズと無機質なパンが味を出して
>>続きを読む

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

3.8

アンダーソン作品の中でも3本の指に入るほど好き。この構図とストーリーの運びに飽きる時が来る気がしない。計算し尽くされているのは分かっているけど、それでも役者の動きには多かれ少なかれナチュラルさがあって>>続きを読む

ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

3.6

これを観て、自分はVFXが嫌いなのではなく、VFXの質さえ高ければそれで良いという態度が嫌いなのだということを再確認した。確かにチープに見えた瞬間にドボンなので、ある程度はその質が大事なのだが、そのラ>>続きを読む

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.6

いわゆる "運命の二人" は作品内に存在するが、そのうちのヒーローの方は画面に一瞬しか登場せず、ヒロインの方が軽い気持ちで会ってた別の男に慕われる様子を主に描いた作品。ちゃんと読まないと誤解しそうだっ>>続きを読む

エヴァの匂い(1962年製作の映画)

3.4

微笑めば微笑むほど恐ろしいモロー。デフォルトの口角が下がった表情がまず普通に怖くて、それが上がる時に獲物捕獲モードに入る感じ。他人になんの期待もしていないことを隠さないのが良い。
字幕を読み、仏吹替を
>>続きを読む

マン・オン・ワイヤー(2008年製作の映画)

3.0

"They really looked like losers. I mean, I'm sorry but like..."
-
最初は単なるアドレナリン中毒者かと思ったが、それだけではなさそう
>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.3

シャトー・アウシュビッツ、お前の目にレモン汁を垂らせ、Vegan dé KOBE等、パワーワードの列挙に笑いが止まらない。それらを口にする時の役者たちの表情がとても良い、劇中人物はいたって真剣であるこ>>続きを読む

あなたとのキスまでの距離(2013年製作の映画)

-

「フェリシティとピアースって共演してたんだ」
→ 鑑賞する
→ 「なるほどね」
→ 本サイトで邦版タイトルとポスターを見る
→ 主旨に180°逆らっていて絶句する
-
作った方は、作品を観ていない
>>続きを読む

ターザン(1999年製作の映画)

3.5

幼児の時にひたすらVHSでこれを見せられていたことを思い出して鑑賞。大人になって聴くフィル・コリンズの声に妙な懐かしさを覚えるのは、この作品のせいかもしれない。
この頃のディズニーアニメーションには何
>>続きを読む

13 ラブ 30 サーティン・ラブ・サーティ(2004年製作の映画)

3.3

めっちゃ’00年代。ラファロがheroであることに時代を感じた。こういうものだと思って楽しめば損はない。偶にはこういう映画も必要、刺し合いだけじゃなくて。

裏窓(1954年製作の映画)

4.0

コンセプトやスクリプトは勿論良いが、何よりもライティングが神の領域にある。コントラストが崩れる瞬間がない。光の量と角度を調節するだけ(と言っても簡単であるはずがないが)で、映像が一気に豊かになる。終盤>>続きを読む

dot the i ドット・ジ・アイ(2003年製作の映画)

3.6

“Lesbians.”
“What?”
“LESBIANS.”
“Shut the f up.”
-
オープニングとポスターから7割がたの予想はついたが、どうやって観客にバラすのだろうかということを
>>続きを読む

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

3.8

これはもう、iconicとしか表しようが…。出てくるヤツ(キャラも役者も)全員が主人公レベルの強さ。アジの干物とバニラアイスと赤ワインを、同時に口の中に入れたみたいな。周りを喰う人たちだけが集まった感>>続きを読む

>|