アクションについては、中盤のチェイスが長い。せっかく物語が動き始めていくのにめちゃくちゃ間延びしてしまっている。基本的に韓国映画は好きだが、間延びした追いかけっことイチャイチャ取っ組み合い続けるクライマックの作品の多いこと。また、出てくら奴らが軒並み近接武器しか用いないことにも引っかかった。もちろん近接戦が映えるのは理解するが、イマイチ非現実的過ぎて臨場感に欠ける。
内容についても、あまりパッとせず。どういうつもりでつけたかは知らないが、タイトルに「哀しき〜」とあるが、まずあまり哀しくない。「獣」を主人公、ひいては「朝鮮族」にかけているのかもしれないが、基本韓国が舞台のため「朝鮮族」の悲惨さがあまり伝わってこない。韓国では朝鮮族の存在は一般的なのかも知れないが、日本人の私からすると「貧しい」くらいしか伝わってこず、韓国での扱いといってもヤジられるくらいしか映画の中で描写はなかった。題材がバイオレンス映画のため、しょうがないとは言えもう少し「朝鮮族」にフォーカスし、社会的な要素を強めにしても良かったのではないだろうか。
ラストについては意外とハッピーエンドだと認識している。
