傘籤

穴の傘籤のレビュー・感想・評価

(2001年製作の映画)
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駄作扱いされてますがそれほど悪くなかったです。
「穴」に閉じ込められた4人の男女による密室劇。全体的に演出がしつこいというか、かったるいというか遅延しちゃってるので登場人物たちにわずらわしさを覚える部分はあります。まず疑うべき人物を疑わない警察(というか脚本)もどうかと思いますし、おそらくミステリや密室劇を見慣れている人にとっては途中でダレそうな気がします。ただ若きエネルギーが暴発した様子や、それが回りまわって凶悪な事件に繋がっていく過程は(演出のしつこさは別として)普通に楽しめました。
また、穴の中のシーンはほぼ全編暗闇の中で撮影することになるわけですが、光と闇の調整、その加減によって登場人物のキャラクター性や役割を演出しており、ここの部分ははっきり好みです。
あんまり関係ないですがソーラ・バーチってこの頃の映画めちゃくちゃ出てますね。演技上手いもんなあ。最近は見かけない気がするけど、この時代の若者を象徴する暗さとかダウナーな感じとか冷めてる様子とか、なおかつ内に押し隠された野望を秘めているところとか、いいなあと。
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