半兵衛

美しき小さな浜辺の半兵衛のレビュー・感想・評価

美しき小さな浜辺(1948年製作の映画)
3.5
降り続く雨と灰色に染まった空、舞台となる侘しい田舎町、町人たちの冴えない会話、そこに訪れるジェラール・フィリップの美麗なのに寂しげな顔立ち…。いかにもフランス映画らしい文芸的な雰囲気が全編に立ちこめていてこうしたビジュアルを見ているだけで満足した。

訳ありの主人公たちによるどん詰まりなドラマもそれなりに味わいがあって、主人公の顛末をあえてぼかした結末も個人的に好み。

そしてタイトルの意味が理解できるラストのオチが決まっている、それを締めるカメラワークが凄く良いのよ。
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