とても良かった。
HIVに感染してしまった少年と、
隣りに暮らしている少年との、
純粋で真っ直ぐな友情を描いた物語。
当時は治療法もまだなく、
今よりも人々は絶望していた。
未だに世間の偏見や差別は消えず、
多くの人々が苦しんでいることだろう。
友達の病気を「治したい」という一心で、
街中の草をかき集め、薬を作り、
家を飛び出し船に飛び乗る姿は、
頼もしく健気で美しく哀しい。
命が突然奪われる理不尽さは、
彼らだけに留まらず、
観ているこちらも共感できるし、
やりきれない感情が無性に募る。
邦題のタイトルも決して悪くはないが、
原題の意味を考えると少々複雑ではある。
自分が子供だった頃、
何を大切に思っていたかを思い出させてくれる、
爽やかで優しい、
何度も観たくなる名作。