久しぶりのシドニー・ルメット。
彼の作品はいつも、
風刺が効いていて尖っていて、
非常に面白い。
ある日突然ニュースの本番中に、
メインキャスターが自殺すると告白する。
もちろん世間は騒然となり、
大衆は右往左往し始める。
最早それが訴えている本質であり、
監督の手中に我々も同時に踊らされる。
芸能人のスキャンダルにも、
街中で起きた殺人事件にも、
誰かが仕組んだシナリオが裏にあり、
誰かが必ず陰で操作している。
最も恐ろしいのはそこであり、
真実を見抜くのは自分以外にいない。
明日のニュースをどこか楽しみにしている、
我々大衆こそが悪そのものかもしれない。