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裏街の聖者のXXXXXのレビュー・感想・評価

裏街の聖者(1995年製作の映画)
3.9
「医学屋になるな 医者になれ」
トニー・レオンのヒューマンコメディ。

香港の下町で町医者をしているマック。娼婦に惚れる刑事や、末期癌の少女に恋する医師、様々な人に囲まれて、生きていく日々を描いた作品。

オムニバスの様に、エピソードが羅列されているので、見る人によっては散漫に思えるかもしれないし、結構ご都合主義的物語だし、甘すぎる物語かもしれないけど、
イケメン過ぎるトニー・レオンの、ゴスペル合唱や教会でのオルガン演奏など、トニー・レオンファンにはたまらない作品だと思います。
当時香港にはUFOという映画会社があり、派手さは無いけど、良質な人間ドラマを多数製作する映画会社があり、数年で廃業してしまったのが惜しまれます。

とりわけ面白いのが、『五福星』でお馴染みの、名コメディアンのリチャード・ンが、余命いくばくもない老人で、彼の望みを叶えてやろうと、トニーが病院を脱走させて、美味いものを食わせて、美人娼婦とHさせてやろうとするシークエンスは良かった。
劇中出てくる下町は、もちろん架空の街なんだけど、『プロジェクトA』や『奇蹟/ミラクル』を思わせるレトロな雰囲気が素敵!
香港に1881heritageという観光地があるけどそこっぽい!!

原作は日本の漫画の『dr くまひげ』で香港映画には珍しく、全編ジャズが流れる作品。
ラストではmack the knifeが流れて、良い余韻で物語は終わります。

最近では、世界的に暴力性の強いバイオレンス作品がだらけになってしまい、こういった優しさに溢れた心温まる良作を大切にしたいなと思いましたね。
『シャンチー』でのトニー・レオンしか知らない方にこそ、見て頂きたい作品!!(レンタルしかないけど💦
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