シネフィルFUKUHARA

サンダカン八番娼館 望郷のシネフィルFUKUHARAのネタバレレビュー・内容・結末

サンダカン八番娼館 望郷(1974年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

太平洋戦争後、天草で貧しい暮らしをおくる元「からゆきさん」の姿と、その回想のなかで語られる過去のボルネオの娼館での暮らし、そして現在のボルネオに残るからゆきさんの墓を訪ねるくだりなどが原作に忠実に描かれている。戦後、「戦前期日本の恥部」として一般に知られることが少なかったからゆきさんの実像を描き出したとして、原作・映画とも、さまざまな問題を投げかけた話題作。本作で田中絹代は第25回ベルリン国際映画祭銀熊賞 (女優賞)を受賞し、作品も第48回アカデミー賞で黒澤明監督作品『デルス・ウザーラ』(ソ連代表)と共に外国語映画賞にノミネートされた(受賞は『デルス・ウザーラ』)。
原作はノンフィクション作家・山崎朋子の『サンダカン八番娼館-底辺女性史序章』(初版1972年)←引用