今まで見た中でも、1、2を争うくだらなさだった。
原作:筒井康隆、監修:実相寺昭雄、だけど監督は川崎実。
『日本沈没』じゃなくて、日本以外の国が全部沈没した世界。逃げ延びた外国人は日本に集まり、貧しい暮らしをしている。
手のひらを返したように日本の総理大臣に媚びへつらう中国と韓国の代表。
忖度の必要がなくなり、急にアメリカに基地の返還を迫ったりする。
最初だけはこのブラックジョークに笑ったが、この後繰り返される「外人」差別に不愉快になってきて、笑ってられなくなる。
なにせ、演技も演出もいい加減で、作り手の方のやる気もどこまであるのかわからない。
川崎実がやりたいからだろうけど、一部怪獣映画にもなる。でも特撮のレベルは戦隊もののビルの爆発程度。
グローバルなんて言ってみても、日本の閉鎖性はかなりのもんだよ、とか、こんな状況でも世界は手を取り合えない、とか、シニカルなテーマは提示されるけど、そこまで来るまでにまじめに見る気を失った。