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社葬のmitakosamaのレビュー・感想・評価

社葬(1989年製作の映画)
3.8
東映YOUTUBEにて。おもろいやん!
大手新聞社の内紛争いをネタにした社会派ブラックコメディ。

主人公が緒形拳で、高卒だがバリバリのやり手の役員。派閥争いが嫌いだが、社長の突然死と後継者争いに巻き込まれてしまう。

病気の名誉会長に若山富三郎。社長の息子(佐藤浩市)と重役陣と対立する。
緒形拳を巻き込む役員が江守徹。コイツが如何にもな曲者。
尾形は付き合いで行った料亭の女将(十朱幸代)と愛人関係になる。

結構な群雄劇ではあるが、各々に役割があり無駄が無い。各エピソードも常に繋がっており脚本にアラも無い。凄い密度の濃い内容だ。

同時にYouTubeに公開されている“集団左遷”もそうだが、東映はこういうドラマ性のある映画をちゃんと量産すべきだったよなぁ。売れなかったからって直ぐ諦めて路線変更しちゃう。地味でも良識ある映画を連作するべきだったよ。
今作は伊丹十三の様な社会性のあるコメディだが、やはり伊丹映画とは似て非なる。東映ならではのシニカルで乾いた笑いがあるんだよな。それが凄い良い。
何と言っても委託販売員をヤクザ呼ばわりしている点だよな(笑)最近はだいぶ見なくなったが、確かにあの訪問販売は非常識だったよ。

各々の俳優がそれぞれ良い演技をしているのだが、思いのほか十朱幸代が良かった。濡れ場のキスシーンが以上にエロかったよ。
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