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御存じいれずみ判官のmitakosamaのレビュー・感想・評価

御存じいれずみ判官(1960年製作の映画)
3.1
千恵蔵の遠山の金さんのシリーズのかなり末期の作品とのこと。
遊び人の金さんを片岡千恵蔵が演じるのだが…もう貫祿がエグすぎるよ(笑)調べたら60年公開のこの映画で、千恵蔵が57歳だってよ…。遊び人キャラを演じる年じゃねーだろ(笑)

江戸で正義漢溢れる遊び人を気取る金さん。父・景元に抜け荷の罪が着せられ長崎奉行を追われるという事態が起こり、金さんは独自に調査することに。実際に景元は長崎奉行を勤めた事があるそうだねー。

加賀の廻船問屋に辿り着き、手下の丑松(千秋実)と孔雀長屋のお景(丘さとみ)をお供に加賀へ。
家老らが絡む抜け荷と人身売買を探り当て、遠山裁きへ。

だが、今作の金さんは北町・南町奉行でもなければ、相手は家老だ。
そこで能狂言の場を借りて徳川家慶に直談判し、その場で悪事を裁くという賭けに出る。
しかも将軍の前で桜吹雪を見せるという不敬に出ざるを得なくなるという事態だ。

個人的に面白かったのが、悪事の片棒を担ぐ火消しの頭領が、見殺しにした火消しが実は生き別れた息子だったという因果が報いるというシーンだ。進藤栄太郎が罪に苛まれるという中々ドラマチックで良いシーンだったと思う。
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