このレビューはネタバレを含みます
映画としてはとてもとても出来が良かったと思うので高得点なんだけど、「面白かった」と口に出すのを憚られるくらいベースの事件がキツくてキツい。
公判のときに被害者の子供たちの証言がどんどん裏付けされていく演出とか鳥肌が立つくらい良くできててテンションあがるんだけど、でもこれ実話なのよね。つらい。つらい。こんなことあっていい訳がない。
演出も演技指導も(どうやら子供のキャストに不必要なストレスをかけないやり方で演技をさせてくれてたみたいで、あとからそれを知って死ぬほど安心した)出色の出来。演技すごい。クズな先生たちの演技もものすごい。あんな役をあんなクオリティで演じてしまって、そのあと街歩いてる時石投げられたりしなかったんだろうか。
テレビの前で頭抱えて叫んだくらい胸糞エンドなんだけど、そのあと実際の事件のことを調べたらこの映画のおかげで再捜査されて学校も取り潰しになったらしくてそこでやっと、何とか溜飲が下がった。
きっとこの世からこういう事件が無くなったとき、初めてこの映画に「終わり」のマークがつくんだと思う。
ベースの事件に対しての主張をブレさせる事なく、かつ映画としての演出もとてもうまくいっている、奇跡のような作品。
つらいけど見てよかった。