RYOLAND

東京物語のRYOLANDのレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
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近代家族像の典型パターン

近代化した東京の波にもまれて近代化した子供達と前近代的な田舎のじじばば
子供達は自立し共同体から離れた生活をしており、じじばばのことを鬱陶しく思っているとまでは言わないもののいなくてもいいとすら思っているとも捉えられる。

日本の芸術性の本質なのかこの時代の映画の本質なのか
現代ヨーロッパの映画はいかに自然にスクリーンの中に引き込むかという演技で、映画全体も写実的現実的な描写が多い気がする。対して、この映画というかこの時代の映画は演技演技しい演技で芸術とはつくられるものだという意識が垣間見える。それらはカメラワークがほとんどないこと(定点カメラであること)や構図がどの場面においても直線直角の長方形を意識していることからもわかる。
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