HAYATO

夕陽のガンマンのHAYATOのレビュー・感想・評価

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)
4.0
2024年85本目
マカロニ・ウエスタンの代表作
巨匠・セルジオ・レオーネとクリント・イーストウッドがタッグを組んだ「ドル箱三部作」の第2作目に当たる作品。黒澤明監督の『用心棒』を無許可でリメイクしちゃった1作目の『荒野の用心棒』は未鑑賞。
凶悪な殺人犯・インディオを追って、射撃の名手として名高い賞金稼ぎ・モーティマー大佐と、新顔の賞金稼ぎ・モンコがエルバソの街にやって来る。インディオ一味全員の賞金を山分けすることを条件に手を組むことにした2人は、反発し合いながらも次第に絆を深め、インディオを追い詰めていく。
モーティマー大佐役は『真昼の決闘』のリー・バン・クリーフが、インディオ役はイタリアを代表する世界的な名優として知られたジャン・マリア・ヴォロンテが演じた。
本作において主人公は「モンコ」と呼称されるが、これはあだ名であり、スペイン語で「片腕」の意味。このあだ名の由来は、彼が銃を撃つときと馬に乗るとき以外決して右腕を使わいことからきているそう。
前作『荒野の用心棒』は『用心棒』を基に製作されたため、主人公のキャラクターは三船敏郎さんが演じた型破りの浪人をモデルにしており、武器の達人、無口、粗野、皮肉屋、流れ者といった共通点がある。
レオーネ監督と度々タッグを組んだ名匠・エンニオ・モリコーネが本作でも音楽を担当し、キャッチーでクールな音色を響き渡らせている。
決闘のシーンでは、スター・ウォーズドラマシリーズ『マンダロリアン』でも見られたような、時間をたっぷり使い、手元や足元を映す演出が取られ、張り詰めた緊張感に息を呑んだ。
同じ賞金稼ぎでありながら、スタイルも性格も違うモーティマー大佐とモンコがそれぞれ魅力的であり、2人が銃の腕前を披露するシーンは異常にカッコイイ。
若い頃のクリント・イーストウッドは、息子のスコット・イーストウッドにそっくりだなと改めて思った。
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