みんと

華やかな魔女たちのみんとのレビュー・感想・評価

華やかな魔女たち(1967年製作の映画)
3.9
イタリアの5監督によるオムニバス作品。
コレはコメディで良いのかな?しかも突き抜けてお洒落コメディと言うか…

オープニングからしてとんでもなくオシャレでスタイリッシュ!しかも可愛い!
一体何が始まるんだろうかとワクワクが止まらない。

ところが蓋を開けてみると予想以上にコメディだしシュール。そして不似合いな程のドラマティックでムーディーな音楽使い。如何にもドロドロした通俗的なお話をブラックユーモアでもって実にスマートにお洒落にコーティングしてる感じ。

全話シルヴァーナ・マンガーノを主役に据えたエッジの効いた作品揃い。1話毎に演じ分ける“魔女”たちは、女優、貴婦人、花嫁、魔性の女、そして欲求不満の人妻と、それぞれを見事に演じきった感。また同じ女性目線では普遍性を感じるあるあるネタと苦笑いがぎっしり詰まってる。

とりわけ5話目のラストはマトリョーシカも顔負けの脱いでも脱いでも目にも鮮やかなファッションショーに釘付けだった。

そしてなんと言っても驚きのイーストウッドの若さ!こんなにくだけた役もこなしてこその今があるって思うと感慨深い。

終わってみると5作品が良い意味で個性を主張し過ぎないというか、統一感すら感じる。そして好みの雰囲気も手伝って個人的には“映画のおもちゃ箱“みたいな作品だった。
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