ますのすし

愛を乞うひとのますのすしのレビュー・感想・評価

愛を乞うひと(1998年製作の映画)
4.0
蜩の記を観て、原田美枝子繋がりでこれを選んだ。

戦後の混乱期、支え合って生きた家族もあれば、頼れずに生きなければならない人もいた。その後者はどれだけいただろうか

愛を乞うていたのは母の豊子の方であったと思う。
言動から見捨てられ不安がちらつく。
折檻の場面は観ていられない。
娘の照恵に手を挙げたのは、豊子もまたその母に手を挙げられてきたからでは…と想像する

あんな母親でも愛されたかったと言える娘の健気さ、素直さ。
噛み締めて喉の奥が震える思いである