イチロヲ

ガメラ対大魔獣ジャイガーのイチロヲのレビュー・感想・評価

ガメラ対大魔獣ジャイガー(1970年製作の映画)
3.5
大阪万博の展示品を探し出そうとするチームが、ムー大陸に眠っている怪獣ジャイガーを覚醒させてしまう。大阪万博の開催を背景にしている、大映の特撮怪獣映画シリーズ第6弾。

例によって、日米の少年少女を主役に起用。ガメラの気持ちを汲み取れる子供と汲み取れない大人の齟齬が描かれる。ガメラから何も学んでいない大人たちの描写が噴飯ものだが、他力本願(ガメラ本願)的にのほほんとしている子供たちも似たようなもの。

特撮シーンでは、ジャイガーの音波攻撃で人間が白骨化する描写が印象的。しかし、鍼攻撃はツボに入れば気持ち良さそうに見える。また、ガメラの闘い方にコミカル要素が含まれており、流血表現のおかげでプロレスのデスマッチのようになっている。

戦闘不能のガメラを大人たちが助ける展開や、胎内巡りのシークエンスなど、新アイデアを盛り込んでいるところが好印象。子供の説明と推理がやたらと当たりまくり、博士に「彼らの意見は、あり得ることです!」と言わせるまでが、お決まりのパターン。
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