イチロヲ

インブレッドのイチロヲのレビュー・感想・評価

インブレッド(2011年製作の映画)
3.5
更生活動の一環として田舎の療養所を訪れた6人組グループが、地元住民の殺戮行為に巻き込まれてしまう。無防備な人間に対する残虐行為を見世物にしている、イギリス産のホラー・コメディ。「Inbred」は「生まれつき身についているもの」をさす言葉。

端的に言うと、「モンティ・パイソン」の不条理スケッチのうち、とりわけグロテスク&スプラッター要素の強い部分をオマージュ的に取り上げている作品。見世物小屋のシークエンスでは、裸オルガンとミスター・クレオソートのパロディが登場する。

主人公グループは、セラピストの中年男女2名、心のケアが必要な悪ガキ4名(うち1名は内向的な女性)というメンバー構成。文明と自然が同化しているような土地を、皆で探索している気分に浸ることができる。

すべてのバイオレンスを映像内にしっかりと収めており(一部のCGが浮いているけれど)、セラピストのオバちゃんのずば抜けた生命力がコメディを牽引している。しかし、型破りなことが起こりそうな雰囲気だけで、淡々と進んでいくところが至極残念。
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