98点
重厚な人間ドラマとなっているこの映画は、ドラマをアニメで表現したというような感じで、良い意味でアニメっぽくないが、アニメだからこそできた表現に納得させられるアニメ映画となっている。
顔も思い出せない想い人をどうしてそこまで執着するのか、「一番大切なものを開ける鍵」が示すものとは、数々の伏線を87分という短時間で千代子の女優としての過去を通して回収されていく。
それらが切なくも感動を覚える盛り上がりが素晴らしい。
87分という90分にも満たない短時間でここまで面白い映画を作った今敏監督の作家性が凄すぎる。
アニメ映画の素晴らしさを実感できる、素晴らしい作品。
アニメが好きな方、人間ドラマが好きな方だけでなく、様々な人にこの素晴らしい映画をおすすめしたい。