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君よ憤怒の河を渉れのMiYAのレビュー・感想・評価

君よ憤怒の河を渉れ(1976年製作の映画)
3.0
この映画が文化大革命後の中国で大ヒットし、この映画を見て映画監督を志したチャン・イーモウは「単騎、千里を走る」で高倉健を中国に招き、ジョン・ウーは「マンハント」というリメイク作品まで撮ったという、なにやら信じがたいエピソードが連なっています。

まぁ出だしはわりといい感じなんですよ。高倉健が身に覚えのない容疑で逮捕されそうになり、必死で逃走する。たしかに日本版「逃亡者」です。

ところが北海道へ飛んだところから雲行きが怪しくなるのです。熊に襲われるし(しかも二度!)、その場で操縦方法を習ったセスナで空を飛ぶし、新宿では馬に乗って逃走するし、精神病を装って精神病院へ潜入とか、ちょっとどうかと思うシーンの連続に呆然とするばかりです。

正直言って「マンハント」のほうが数倍面白かったですね。罪を着せられた男に刑事が協力するという設定以外は完全別物のドラマでしたが、あれはあれでジョン・ウー節が炸裂の見事なエンタテイメントでしたからね。
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