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ドラゴンボールZ 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやるのmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.4
本編Zで、あの未来からやって来た青年トランクスが来て早々に再来したフリーザを真っ二つにした剣。

原則として、自分の拳でしか戦わない戦士の中でほぼ唯一、武器を常に携帯しているトランクス。
たまに出てくるレアキャラ、ヤジロベーぐらいではないか。

その剣、実はこんな物語とトランクスが手にするまでの経緯がありました、という作品。

“伝説の勇者”。
この歴史あるドラゴンボールの物語の中に、全く別軸のドラクエっぽい壮大な勇者の物語が走り、それが融合したようなストーリーライン。

鳥山明テイストの2つの物語の混合Ver、これはこれで少しいつもと違ってて良い。

それ故に、今回の敵もなかなか今までにないモンスター感がスゴい。ある意味、このお馴染みの世界観にとってはクセが強い。

“ヒルデガーン”なる巨大なモンスターと戦う。
その昔、“伝説の勇者”がそれを兄弟で封じ込めたはずだったが、その封印が解かれ、勇者にも手に負えなくなり、勇者本人も危うくなる展開。

そこに、お馴染みのドラゴンボールZメンバー集結し、力添え体制。
悟空がやらねば、誰がやる。
モンスターが規格外過ぎて、もやは倒し方もわからない絶望的な展開を地球を守るためにどうにか立ち回る。

ここでもベジータの“地球と人を守る”姿が心打つ。
「俺も甘いぜ、、、」渋い、渋すぎる。

と、悟空、ベジータが巨大モンスターと戦う最中、今回の中心はトランクスと勇者の友情。

明るい父親と兄がいる悟天を内心で羨む少年トランクス。
そこに冒険の匂いがする、カッコいい勇者が現れる。それはもう彼にとっては兄貴的な憧れの存在でしかなく、珍しく彼を慕い、弟のように懐く。

その友情がこの絶望的な事態の中で希望のように映る。
最初は近寄り難かった勇者。
トランクスがその雰囲気を少しずつ解かす。

そして、その友情を試すかのような試練が勇者とトランクスに、、、。

その証に受け取った彼の思いが詰まった剣。
あれが後にフリーザをぶった斬ったり、常に彼の背中のお供になっていることを思いながら観ると、この長きにわたるドラゴンボールの歴史があるべくしてあったと繋がりを感じられるストーリー。

それがあってこその作品。
トランクスの剣に秘められた、みんなで乗り越えた地球の危機の話。
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