ゾンビが主役でもホラーでもない終末映画(ゾンビは忘れたころに1体ずつ、計3回位登場します)。
Blu-rayが来月末で廃盤という情報を見て、気になったので購入。
彗星の影響で人が文字通り蒸発した街と真っ赤な空、数少ない生存者であるきょうだい、レジーナとサマンサ。
この映画における終末とは家族や社会からの解放そのもの。無人となった街の退廃的な美や僅かに残された文明を謳歌しようとする二人の姿は、例え世界が終わったとしても生存者がごく少数なら『ウォーキング・デッド』みたいなことにはならないかもしれないという希望を象徴しているかのようだ。
MAC-10をシェアして二人で廃車を撃ちまくるシーン(インタビューによると銃がジャムったりそれに関連した台詞は全てアドリブらしい)があるだけでも希薄なドラマ性は大体無視できる。
夜のデパートで服を試着するシーンも開放感があって印象に残った。
ストーリーがあまりないのでシーン単位で記憶するタイプの映画……。
海外ではファンイベントまで開かれるくらい人気があるらしいけど、Amazon.comだとPrime会員に入れば見放題なのでやっぱりサブスクの力は偉大なのね……。
確かに、女性主人公でポップな雰囲気のポストアポカリプスって他にないから気軽に配信で観れると人気が出そう。
現代風にリメイクして社会と人間、ジェンダーの関係性といったテーマを設ければ名作になりそう。