於キヨ

The Last Sign ザ・ラスト・サインの於キヨのネタバレレビュー・内容・結末

2.3

このレビューはネタバレを含みます

ティム・ロスは幽霊として出演しますが、ホラーではなくスピリチュアル。

ヒロインの職場にいる人事課のおばさんが全ての現況。スピリチュアルおばさん。人のプライヴェートな部分に土足でぐいぐい突っ込んでくる。それが親切だと思っているので性質が悪いね。

バカの一つ覚えみたいに、やたら「サインに気づいて」という台詞が出てきます。ヒロインが薬で朦朧になっているところが多く、一連の幽霊騒ぎも、もしや幻覚なんではなかろうか…と疑ってしまいます。だがティムはいい。多分この映画は、ティム・ロスという要素がなければ印象に残らないだろう。現に私の脳内は、いつもの彼より若干いい人よりなティムしか残っていない。

 86分もグダグダさせておいて(意味のないホラー演出、思わせぶりなスピリチュアルおばさん、何か裏がありそうで何もなかったフランス男など)、幽霊である元旦那(ティム・ロス)がヒロインに伝えたかったことと言えば「俺を許してくれ」ということ。
観ている内に、ティムに感情移入しすぎて、許される必要があるのはヒロインなんじゃなかろうかと思う始末。なぜならフランス男とチュッチュ始めるから。

笑えたところは「私は科学者なので、立証可能なことしか信じない!」と豪語していたヒロインが、スピリチュアルおばさんに感化されてブレブッレになっていくところ。物事を否定から入る人間ほど、その対象にハマりやすいということが証明された瞬間でした。このヒロインはカルトに入信しそうなほど脆い。
於キヨ

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