シネフィルmonk

魅せられてのシネフィルmonkのレビュー・感想・評価

魅せられて(1949年製作の映画)
3.5
今作は「耽美的フィルム・ノワール」とキャッチフレーズにある通り、甘い結婚生活のはずが見動きが取れない罠にはまっていく女性の恐怖を描く。

玉の輿に乗るためマナーコースで学んでいたレオノーラは百万長者とパーティで知り合い人が羨む幸せな結婚をするが、彼は今でいう激しいDV、精神的な心の問題を抱えており、結婚生活が破綻になりかけるところで優しい医師と巡り会う…。

ヒッチコックの『めまい』や『五つの銅貨』『長い夜』で印象の薄いバーバラ・ベル・ゲデスがこの映画では二人の恋に揺れるヒロインを演じるが、オフュルスの演出などで大変美しい😍。夫役にロバート・ライアン、小さな町医師にジェームズ・メイソンの演技派が共演してます。フィルム・ノワールにしては怖さはないが、遠近交えた流麗なカメラワークに長回し。女優を美しく撮影、演出する技術は定評のマックス・オフュルスらしい作品と感じました。
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