ペイン

ルトガー・ハウアー/危険な愛のペインのレビュー・感想・評価

4.5
園子温氏のオールタイムベストの1つで、公開当時のオランダの人口の約27%に及ぶ332万8804人が鑑賞した変態ポール・ヴァーホーヴェンの長編商業デビュー作。

これでいきなりアカデミー国際長編映画賞にノミネートされたくらいだから、如何に当時からヴァーホーヴェンが“注目の的”で、才気迸る鬼才であったかが伺える(※映画を撮る前からすでにTVシリーズをヒットさせたりしていた)。

内容は“一見”とてもオランダ映画史上最大のヒット作とは思えない程に、性器やら乳房やらう◯ちやらがストレートに描写されヴァーホーヴェン節全快ではあるが、これはある種ヴァーホーヴェンなりの“危険な”純愛映画とも言えるし、後半の意外な展開にはかなりしんみりさせられる(ここで少々陳腐化した感も否めないが)。

33年後に母国オランダに帰還し、撮り上げた堂々たる傑作『ブラックブラック』に比べるとだいぶ“青臭さ”を感じる作品ではあるものの、やはりヴァーホーヴェン映画はどれも大好き。 
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