バブル時代の日本が潤沢なジャパニーズマネーに物言わせて作りあげた大作合戦映画。時代の残滓とも言える。
日本がハリウッド映画並みの大金を投じて映画作れてた最後の戦国作品だろう。
総製作費はなんと55億円。
本作は”軍神”の異名を持つ越後の龍、上杉謙信の物語だ。
川中島の合戦のシーン(特に第四次)は物凄い気合い入ってて画面に釘付け状態だった。
映画のイメージに反して美しい画が多く、古き良き日本らしい景色が映えてる。
だが正直脚本やキャラクター性はイマイチ。
あくまで映像派の作品だと思う。
作中で謙信に虎連呼してるけど、虎は武田信玄のほうじゃなかった?甲斐の虎って呼ばれてたよね確か。
天と地とってタイトルだけど、これは龍と虎のことを指してるのだと思う。
所々で運動会っぽい動きもあるんだがそれもご愛嬌。なんか可愛い。
あの地図の上を人が歩いてる演出とか斬新だったw
ラスト20分くらいの戦闘シーンはハリウッド大作クラスの映像で本当に感動する。鶴翼の陣がカッコいい。
川中島の戦いは双方とも勝利を主張したっていうのもまた面白いよね。
武田信玄が亡くなった際に上杉謙信が泣いて悲しんだというエピソードも俺は好き。本当に心の底から信玄をリスペクトしてたんだろうな。
"敵に塩を送る"とかもこの二人が発端の言葉だよね。
まあガチで嫌ってたり憎んでたらそもそも相手に興味なくなるからな。
相手の能力をきちんと認めてるからこそライバルと呼べるのだろう。