MaruFuku

イノセンスのMaruFukuのレビュー・感想・評価

イノセンス(2004年製作の映画)
4.8
未Markだった理由を再鑑賞して思い出した。最初は攻殻機動隊シリーズの初見とも知らずビデオ屋さんて借りて観たけどわけもわからず寝落ちしたんでした…

押井守版の攻殻、95年から9年越しの第二作。

圧倒的な世界観。まずはコレでしょう。
"北端"の街の大祭シーンの映像は凄まじいものがあります。クセになる。
この表現が技術的にできるのなら、と"2.0"を作りたくなったのも分かります。
また、こちらも圧倒的な"傀儡謡"のコーラスが全編を支配。川井憲次さんの仕事がすごい。前作もそうでしたが、表現の方向性を固める存在になり、キムのアジトでの無限ループシーケンスに持っていかれます。

そして箴言、格言といった文学センテンスをこれでもかと語らせるアプローチ。今もそっちは明るくないのでやっぱり理解は難しいですが…

バトーが主役、パートナーはトグサ、このバディものにしてハードボイルド感はたまりません。愛犬との自宅のシーン、イシカワとの車の中でのシーンがとても好きです。
そして終盤の少佐共闘シーケンス。バトーへの救いがあります。

ある意味では押井守版の「極まった」作品と言えるでしょう。SACやARISEとは異なる世界。最高です。
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