「太陽がいっぱい」のその後の物語。
一応原作があるのだけど、今まで映画化されなかったのはアラン・ドロンのイメージが強すぎるためだろう。
配役をひねっており、リプリーに扮するのはジョン・マルコヴィッチ。
あの出来事によって心を閉じるほど冷酷になっており、人間をゲームの駒としか見ていない。
そんなリプリーが殺しの依頼に仕向けたのが一般の男性。
家族持ちだが妻子の病気で金が必要という男。
大金と引き換えに殺しをするが、1度では終わることがない殺しの依頼。
人を人とも思わないリプリーが、いかにして人間の心を見つけられるのか。
恐らくラストでそれを分からせるのだが、マルコヴィッチは上手いのにあんまりそうと感じさせない演出が勿体ない。
もっと面白くなるはずのサスペンスだった。