ユウサク

シルバー・グローブ/銀の惑星のユウサクのレビュー・感想・評価

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『夜の第三部分』はとても、『悪魔』はそれなりにそれぞれ楽しめたけどこれだけはさすがに理解が追いつかない。2001年とDUNEを挙げてる人も多いけどその二つを足して2で割らなかったみたいな世紀の怪作。前半は割と楽しめたけど中盤以降は苦痛。時と場所と人の名前がよくわからなくてそれはつまり映画がわからないということ……。まあでも全部ポーランド政府のせい。

前半のファウンドフッテージのかたちで一人称視点の映像が続くところは本当に見て良かったと思う。英語Wikiでは最初のファウンドフッテージ映画が1961年の『ザ・コネクション』で次が1969年の”Coming Apart(原題)”、その次が『食人族(1980)』となっている。この銀球(こう呼びたくなる)の制作が1977年に始まっていて、この形式をとった作品としてはかなり最初の方。細かい定義では当てはまらないのかもしれないけどSFで戦争ものでとなるともう唯一くらいの作品になるんじゃなかろうか。浜辺で何かが爆発するのを一人称視点で捉えた映像は今見ても迫力ある(というか危なっかしい……)それこそ食人族っぽいあのシーンとか何も吊ったりしてないしどうやって撮ったんだろう。

こんだけ難しい話なのに神様扱いされてた男の「こんな素晴らしい愛があるとは」みたいな事後の話だけめちゃくちゃ卑近な表現になってたのが笑った。
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