のんchan

アルバート氏の人生ののんchanのレビュー・感想・評価

アルバート氏の人生(2011年製作の映画)
3.8
グレン・グローズが30年の構想を基に共同脚本に携わり、製作、主題歌の歌詞、主演の4役をこなした熱の入れよう。それも男性役に成り切った好演。


19世紀のアイルランド。ダブリンのホテルでレストランのウェイターとして住み込みで働く真面目なアルバート(グレン・クローズ)は、客のチップを日々計算しひたすら溜め込み床下に隠していた。

生まれは良かったと伝え聞いているが孤児院で育ち、母親の写真を1枚持っているだけ。カトリック教徒が大半を占め、女性の権利や多様性を認めない時代。1人で安全に生きて行くため、女性であることをひた隠し、男性として生きていたのだった。

たまたまホテルのペンキ塗り替えで短期に雇われたペイジ(ジャネット・マクティア)が背も高くキリッとした男性に見えるのに、実は胸をコルセットで押さえて隠し、妻と一緒に暮らすレズだと知り、アルバートは俄然自分の明るい未来を思い描くようになる。

同僚の若いメイド、ヘレン(ミア・ワシコウスカ)に気持ちを寄せて、たまに散歩のデートに誘う。しかし、ヘレンは訳ありのボイラーマン(アーロン・ジョンソン)と隠れて付き合い妊娠してしまう。
それでも自分が守ってあげると、2人で新しい店をやる夢を描くが...


凛としたグレン・クローズの身のこなしは研究しただろう。目の動き1つで演技している。
このような小柄な男性は本当にいるように思える。
演技力を堪能しました。

いつも男を翻弄される役が多いミワ。
イケメンのダメ男にアーロンはピッタリ。

ホテルの住み込み医師にブレンダン・グリーソン。ベテランメイドとデキているスケベな飲んだくれ。

ラストが悲しいので、スコアの伸びがイマイチなのかな?
グレン・クローズはこの作品でオスカー主演女優賞ノミネートされた。
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