頭が錯乱して心が裂かれる様な事象。
これが事実を元に描かれた作品とは、、決して当事者にはなりたくない。
しかしやっぱり是枝監督、描き方、切り取り、繋ぎ方が素晴らしい。
役者もリアルで子供への愛情表現が素晴らしい。
全然事の重さも世界観も違いすぎるけれど、30年程前の少女アニメ「マーマレードボーイ」を思い出した。
二組の夫婦が、お互い配偶者を変えて再婚する、それぞれの子供（高校生男女）の恋愛の話。
このアニメも各両親は奔放で好き勝手していれば良いが、子供は親が離婚、別の人と睦まじい様子を見せられて困惑を極めるだろうなあ、と。
揺るがないと思っていた（意識すらしていない当然ある）モノコトが崩れる時というのは、色々な事情、状況で起こりうる。
少しでも良い方へ、腹の落し所へ無心で進めようとするエネルギーを、観ている側は受けて心が動く。
結局何事も当事者にならないと、何もわからない。
ただ、擬似体験させてくれる映画は人生の教科書なんだな。
