このレビューはネタバレを含みます
原作を読み終わってすぐに観たからか、映画では描かれていない部分を脳内で補完したからか、やはり映像作品には力があるということなのか、とにかく小説では泣かなかったのに泣いた。
原作の大事なところをしっかり押さえられていたのは良かったし、2時間に収めるための工夫にも大きな違和感はなかった。もちろん、湯川が恭平に関心を抱いてから思い入れていくまでの過程や、優秀な刑事だった塚原でもたどり着かなかった仙波事件の真相への道のりは、小説の方が丁寧で現実味もあったが。
離れていても、もう会わなかったとしても、一緒に悩み続けるという寄り添い方は沁みた。