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リアル 完全なる首長竜の日のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
浩市(佐藤健)の幼なじみで恋人の淳美(綾瀬はるか)が理由も告げずに自殺を図り、昏睡状態に。浩市は眠り続ける患者と脳内意思疎通ができる“センシング゙"という技術を知り、受ける事に。
“センシング"を繰り返すうち、浩市と淳美の意識は混線しはじめ、奇妙な光景を目にするように。
そして、ある日、浩市はかつて2人で過ごした飛古根島へ向かう。  
第9回「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた、乾緑郎の小説を佐藤健&綾瀬はるか主演で映画化したミステリー。自殺未遂で昏睡状態になった恋人を救うため、最新技術で彼女の意識の中へ入っていく主人公が、“現実"と“仮想"が混沌する世界で新たな事実に遭遇する姿を描く。監督は鬼才・黒沢清。
去年、WOWOWで放映された湊かなえ原作の「贖罪」が好評だった黒沢清監督だけに、主人公とヒロインの無意識が混信していく中で、現実と夢がカオス化して、意外な真相に辿り着くまでを、同じようなテーマのクリストファー・ノーラン監督の「インセプション」と違った現実的でありながら非現実的で無気味な無意識の世界を見事に映像化していて、見ている側も現実と夢が曖昧な世界に巻き込まれていくサイコサスペンス映画として、楽しめました。佐藤健、綾瀬はるか、中谷美紀の演技も、見事でした。
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